ドライブチェーンの点検、メンテナンス

チェーンが伸びると・・・

操作性・乗り心地が悪化する。

摩耗によりアクセル操作に対する
反応が悪化し、
正確な加速・減速が行われなくなり、
ギクシャクした走りになります。


燃費が悪くなる。

チェーンの硬直や錆による固着で
フリクションロス(摺動抵抗)が増え、
燃費が悪くなります。


チェーンの騒音が大きくなる。

チェーンから発せられる
騒音も大きくなるので、
周囲の環境に悪影響を及ぼします。



メンテナンス


メンテナンス時期の目安


メンテナンスの目安は
長くても約500km走行ごと、
また雨天走行後はチェーンオイルが流失しますので、
走行後は必ずメンテナンスを行いましょう。

また、紫外線や雨・道路の埃、時期により
凍結防止剤などが付着し、
チェーンの寿命を短くする事がありますので
定期的に洗浄、注油を行いましょう。


チェーンの潤滑


チェーンオイルには潤滑性と
シール保護成分が含まれているので
チェーンの劣化を抑制します。

メンテナンスされたチェーンは
抵抗が少なくなり、燃費向上に貢献します。


●走行後がオススメ

走行中、チェーンは
外気温プラス約2〜30度くらい
温度が上昇しますので、
温まっているうちにメンテを行うと
オイルが浸透しやすくなります。

また次回の走行までに
オイルが乾燥しますので、
オイルの飛散を最小限に抑える事ができます。


●塗り過ぎに注意

オイルを大量に塗布すると
飛散することがありますので注意が必要です。

有機モリブデン配合のチェーンオイルは
熱に反応して自ら潤滑皮膜を形成しますので、
少量でも素早く浸透し、優れた潤滑効果を発揮します。


●高速走行後は注油を

サーキット走行や
高速道路の長距離走行など、
チェーンに負荷の掛かる
高速走行を行った場合は
走行後に必ずメンテナンスを行ってください。


チェーンの調整

チェーンのメンテナンスと合わせ、
定期的にチェーンの
張り具合の調整を行いましょう。


<調整時期の目安>


1,000~2,000Kmごとに
チェーンの状況を確認して、
たるみの量が適正値(車輌により異なります)を
超えている場合は張り調整を行います。

適正なたるみ量は一般的な車両で
約20~25mmを推奨されていますが、
オンロード・オフロード共、
各車輌ごとで異なりますので、
必ず車輌のサービスマニュアルにて
ご確認の上、調整してください。

【 POINT 】
●緩みすぎ&張りすぎに注意!

チェーンのたるみ調整が
適正に行われていないと、
チェーンがスプロケットから外れたり、
フレームや車体に干渉して
不快な騒音が発生する場合があります。

チェーンの張りすぎは
バイクの正常な動作の妨げとなり、
チェーンへ過大な負担が生じます。

乗り心地や燃費が悪化する
原因になりますので注意が必要です。



チェーン交換の目安


チェーンは消耗品です!
定期的な交換が必要です。


<交換の目安>

シールチェーン
15,000km~20,000km以内

ノンシールチェーン
5,000km前後


チェーンの伸びとは

チェーンのピンとブッシュの摩耗により
隙間が出来る事でガタが発生。

【 POINT 】
0.1mmのスキマでも
100リンクの場合、
0.1×100L=10mm、
つまり1cmの伸びとなって表れます。



定期的なチェックでよりよいバイクライフを

摩耗は徐々に進行し、
気付きにくいので定期的に
チェーンの状態をチェックしましょう。

使用限界を超えたチェーンは
張り調整をしても症状は改善されません。

最悪の場合チェーン
脱落や切損など重大事故に
つながりますので注意が必要です。