タンク内のサビを防ぐには

タンクの内側がサビる原因はズバリ、
タンクの中に溜まった「水」です。
では、なぜタンクの中に水が溜まるのでしょうか?

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まず、タンクキャップのシールが劣化して、
雨水や洗車の水が入る可能性があります。
また、給油の際に横殴りの雨が入ってしまうこともあります。

しかし、そういった直接の要因がなくても、
タンクの中には水が溜まってしまうんです。

その原因は、空気中に含まれる「水蒸気」

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タンク内のガソリンが減ってくると、
その分、空気が入りますね。

その空気に含まれた水蒸気が、
夜間の冷え込みなどでタンクの内壁に結露し、
少しずつ溜まっていくんです。

しかしながら、この結露による水の混入はごくごくわずかな量。

地域や駐車環境によりますが、
2~3年で数ccというレベルでしょうか。

少なくとも、2年や3年で
水が直接キャブレターに流れて不調を招くようなことはありません。

とは言え、水が混入しているのは気分のいいものではありませんし、
長い目で見るとサビの原因になります。

抜けるものなら抜きたい、
というのがオーナーの心理でしょう。


タンクをバイクから取り外してフューエルコックを外せば、
水は完全に抜き取れます。
ですが、あまり現実的ではありません。

そこで登場するのが、「水抜き剤」です。

ガソリンの中に混入した水は玉状になって
タンクの底を転がっていてます。

絶対にガソリンに混ざることはありません。

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そこに水抜き剤を入れると、主成分の「アルコール」と「水」が結びつき、 細かな粒状になってガソリンの中に浮遊するようになります。

こうして徐々に水分がキャブレターに送られ、
「最終的には無くなる」というのが基本的な作用です。

「水抜き剤」に
タンクに溜まった水を抜く働きは、確かにあります。

ただし、多くの製品がクルマ用で、
50~70リッターのタンクに1本入れることを想定しているので、
入れすぎないことが大切です。

また、混入している水の量も少ないですから、
1年に1回入れれば十分でしょう。


次に、タンクに水を溜めないための工夫ですが、

いつもガソリンが満タンに近い状態を保つだけでかなり効果があります。

要するに空気が入る隙間をなくしてしまうわけですね。

特に湿度の高い梅雨から夏にかけてと、
夜間の冷え込みが厳しい冬場は、
ガソリンが減った状態で長く置かないように注意しましょう。

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このぐらい注意していれば、
そう簡単にタンクが錆びることはないでしょう!

タンクを交換しなければならないと、
普通の400ccクラスの物でも

6~7万円かかってしまいますからネ!