逆シフトとは

正シフト(普通のチェンジパターン)

1ダウン5アップ(6速の場合)

・シフトアップ→ペダルを下からかき上げる
・シフトダウン→ペダルを上から踏み下ろす

逆シフト

1アップ5ダウン(6速の場合)

・シフトアップ→ペダルを上から踏み下ろす 
・シフトダウン→ペダルを下からかき上げる 

という操作になります。
チェンジの方法が逆になるので
逆シフトと呼ばれています。


ではなぜ逆シフトが存在して
レーサーやサーキットユーザーに
逆シフトが多いのかというと…


早く加速をするため

画像の説明

直線ではペダルの上に足を置いておけば、
高回転でアクセルを一瞬ちょっと
戻すだけでクラッチを握らなくても
カチっとシフトアップすることができる。

コンマ何秒を競い合うサーキットでは、
シフトアップ時の一瞬がタイムロスになる。

仮に正シフトのほうが
0.005秒シフトアップのタイムが遅いとする。

レースで100回もシフトアップしたら、
0.5秒差がついてしまう。


画像の説明

あとコーナーでは、
バンク角が深くても、
ペダルを踏み下ろすだけなので、楽である。

コーナーリング中は、
めいっぱい足でステップを踏ん張るので、
シフトアップ時に踏み込むほうが、
シフトミスしにくい。

かき上げるシフトダウンは
大抵がコーナー進入前に終わらせているので、問題ないのです。

特にミニバイクの左コーナーなんかは
チェンジペダルの下に足がいれにくく、
そのせいでバンク角が浅くなったりするので、
逆シフトは非常に有効です。


安全のため

画像の説明

よくペダルの下に
ずっと左足のつま先を入れっぱなしの方がいます。

本当のこと言うとあれは危ないのです。

転倒した時に足を巻き込まれ、
大けがをしてしまう恐れがあります。

だから教習所で教官は
つま先をぬけって教えています。


あとはレースなどでのフルバンク中は
どうしても転倒のリスクが高くなります。

そのフルバンク中に
つま先をペダルの下にいれないで、
シフトアップできる逆シフトは実は安全だったりします。


では、なんで市販車は正シフトなの?


逆シフトは、
サーキットなどでコンマ何秒を争うために
シフトアップのやりやすさを重視しています。

しかし、公道では予期せぬ事態が発生しやすく、
ブレーキングからのシフトダウンが
正確にできないのは公道では危険なのです。

そこで、不測の事態に備えて
シフトダウンを重視した
シフトチェンジが正シフトというわけです。


逆シフトに慣れていて、逆シフトが
やり易いと言う方はもちろんそれでいいと思います。

慣れれば操作が上手くできれば、それが1番です。 (^。^)